皮膚科の開業資金・自己資金・年収

皮膚科クリニックの開業資金と平均診療報酬の目安をご紹介します。

皮膚科クリニックの開業資金

土地、建物 約1,500万〜
設備 約500万円〜(ただし各種レーザー機器を導入しない場合)
電子カルテ、レジスター、コピー複合機(家庭用)、診察用ベッド、顕微鏡、無影灯、オートクレーブ など

自己資金がなくても開業はできます!

上記の開業資金は先生が全額自己資金として用意するものではございません。
開業は自己資金0でも可能な場合がございます。
詳しくは、開業に関するよくある質問Q&A「自己資金はどれぐらい準備する?」をご覧ください。

皮膚科の収支(1カ月あたり)と年収

個人クリニックの収支(1カ月あたり)と年収

収益
診療報酬 約499万円
介護収益 0万円
経費
人件費  ※院長の収入は含みません 約125万円
医薬品費 約16万円
その他 約132万円
皮膚科の1ヶ月あたりの収入(収益 - 経費)= 約226万円(年収:約2,709万円)

厚生労働省 中央社会保険医療協議会 第22回医療経済実態調査(医療機関等調査)−令和元年実施− p.157 を参考に集計


医療法人の収支(1カ月あたり)と年収

収益
診療報酬 約901万円
介護収益 0万円
経費
人件費    ※院長の収入も含みます 約517万円
医薬品費 約80万円
その他 約244万円
税引後の皮膚科の1ヶ月あたりの収入(収益 - 経費)= 約49万円(年収:約582万円)
理事長先生と理事(奥様や成人したお子様)の報酬を引いた、残りの医療法人の収入です。

厚生労働省 中央社会保険医療協議会 第22回医療経済実態調査(医療機関等調査)−令和元年実施− p.162 を参考に集計

最近では、保険診療をメインに美容皮膚診療を併用した開業が多くなっています。皮膚科の場合だと、地域性を考慮した診療体制をつくること、開院後の評判を意識して運営をしていくことが大切です。

開業地は比較的人通りが多い場所をお勧めします

皮膚科開業の場合は、2つの診察室と1つの処置室を設けるクリニックが多いため、25〜30坪で開業される先生が多いです。

開業地はクリニック経営の立ち上がりを早くするため、人通りが多い場所や、地域の方に認知されやすい場所をお勧めします。

診療や治療内容に特色を持たせた開業戦略を計画する

地域性を十分検討した上で、診療や治療内容に特色をもたらしたほうが良いでしょう。

他の診療科目に比べ、皮膚科の患者さんは小さなお子様から年配の方、男女問わず幅広く来院されますので、開院当初は患者さんのターゲットを絞り、戦略を立てた上で診療を行ったほうが良いでしょう。

一例をあげると、先生が幼児を診るのが得意であれば、幼児を中心に診療を行い、付き添いの保護者の方に自費診療や化粧品を勧める方法があげられます。その保護者の方からの評判を聞いて、ご家族やご近所の方が来院するようになり、クリニックの集患に繋がります。

開業当初の過大な医療機器の導入はお勧めしません

地域性や先生の診療に対するお考えにもよりますが、開業時に過大な医療機器の導入はあまりお勧めしません。
開業後、クリニックの経営がある程度軌道に乗ってきた段階で、徐々に導入することをお勧めします。

美容系機器の導入費用は1,000万円以上と、開業時点ではかなり高い買い物になります。開業時点では、電子カルテ・顕微鏡・オートクレーブがあれば、最低限の診療ができるかと考えられます。
美容系機器の導入は、開業後にクリニックのコンセプトと患者のニーズを考えた上で導入の判断をおすすめします。

女性視点を大切にした設計レイアウトづくりを

自由診療に力を入れていく場合は、女性患者を多く集めなくてはならないため自由診療を受診される女性の視点を考えながら、きめ細やかなサービスを検討しましょう。

例えば、お化粧直しやブラッシングなどができ、女性患者さんがゆったり使えるようにパウダールームがあると便利です。

パウダールームを検討される際は、待合室から見られないレイアウトにしたほうがよいでしょう。
合わせて、ウェットティッシュや綿棒など女性があったらうれしいと思うものを常備すると喜ばれます。それも大量に置かず小ロットにして小まめに補充することがポイントです。

また、子連れの女性でも利用しやすいようにトイレのスペースを広めに設計し、『ベビーキープ』を設けるといったことも検討事項にあげられます。

診療単価を補うため、『受付〜診察〜会計』までの流れを短くし、
より多くの患者を診察できる体制づくりを

皮膚科は単価が低い、数で勝負

皮膚科は、あらゆる診療科目の中で最も患者1人当たりの診療単価が低い科目です。よって、他科に比べてより多くの患者を診ないと収益が上がりません。

つまり『数』で勝負しなくてはならない科目です。ただ、『診療時間』は限られております。
そのためには『“多く”の患者さんを“短く”診療するためにはどうすればよいか』をスタッフ含めて常日頃考える必要があります。

効率よく患者様を診れる体制を整備しましょう

具体的には、『受付〜診察〜会計』までの流れをシンプルかつ効率的な体制にする、医師でなくても出来る業務はスタッフに任せる体制を築いていくことなどが上げられます。

また、夏の土曜日などの繁忙時期の診療となると、診察待ち時間が1時間以上になることがございます。

そうなると、患者さんからのクレームが多くなり、スタッフも焦りがでて、診療に影響がでてしまうことがあります。
そうならないためにも『受付順番待ちシステム』の導入をお勧めします。

導入後しばらくは患者さんへの認知に時間がかかりますが、患者さんは自分の診察の順番が近くなったら来院されるので、待合室で待ち続けなくてはいけない『イライラ』が少なくなります。

スムーズな受診が評判に繋がります

『受付〜診察〜会計』までの流れがシンプルかつ効率的になり、患者さんからの評判がでてきます。
ただし、導入する際は、クリニックの状況や導入時期を十分考慮した上で、導入方法を検討してください。

小児が診れるならしっかりとアピールしましょう

もしも先生が小児皮膚科を見ることができるのであれば、その点も有効にホームページでアピールしてきましょう。

小児皮膚科というキーワードを増やしていくことも含め、「お子さまの肌トラブルもご相談ください。」など親御さんへと向けた発信も心がけましょう。

また、小児科にかかっているお子さんが診断の上で皮膚科に言った方が良いと紹介されることもありますので、近隣の小児科とも連携することも手段かもしれません。

皮膚科で取得する施設基準

皮膚科では施設基準はありません。しかし、火傷の患者さん対応などでは以下指定を取っておくことも検討します。

まずは弊社の無料相談をご利用ください

どのように場所を選び、内装ではどんな点に気を付けるか、そしてそれらのもとになるコンセプトの決め方など、まずは弊社の無料相談にお越しいただき、先生のお考えをお話しください。そのほか不明な点や疑問がございましたら、コンサルタントがお答えさせていただきます。

医院開業の無料相談の詳細・お申込みはこちら

<決定版>クリニック開業ガイダンスの重版決定

弊社代表の著書「<決定版>クリニック開業ガイダンス」は、2023年2月8日に発売いたしましたところ、おかげさまで重版が決定いたしました。

書籍の詳細ページはこちらからご覧ください

FPサービスで皮膚科・形成外科クリニックを開業された先生の声

斉藤翔伍 医師

柏駅前内科・皮ふ科
院長  斉藤 翔伍 先生
(2020年千葉県柏市にて医院開業)

総合病院に勤務する中で病院での制約があり、患者様に踏み込んだ治療ができない事が多々ありました。
決められた中での診療も必要と理解していましたが、自分自身で納得がいくまで患者様と向き合いたいと考えたのが、開業を最初に考えたきっかけです。...続きを読む

原島要人医師

押上なりひら皮膚科・形成外科クリニック
院長 原島 要人 先生
(2016年墨田区業平にて医院開業)

開業医として自分ができる手術やその他の治療で、必要としてくれる患者さんがいると確信し、開業を決心しました。 ...続きを読む

藤田歩医師

ふじた皮膚科クリニック
院長 藤田 歩 先生
(2013年市川市南八幡にて医院開業)

子育てを機に大学病院勤務を辞め、クリニックでの非常勤勤務をしながら、子育てと仕事の両立を考え、いつの日か自宅近くでの開業を思い描くようになりました。...続きを読む

手島玲子医師

てしま皮膚科・形成外科
院長 手島 玲子 先生
(2012年文京区小石川にて医院開業)

私は文京区で生まれ育ちました。夫や二人の子供と暮らす現在の住まいも文京区内です。平成23年の震災後、出来るだけ子供の近くで働きたいという思いが強まり、自宅近隣での開業を真剣に考えるようになりました。 ...続きを読む

青木亜紀子医師

医療法人社団 青翠会 武蔵野皮フ科クリニック
理事長 青木 亜紀子 先生
(2009年武蔵野市西久保にて医院開業)

開業は、全てが初めてで、いろいろな不安がありました。
そのような中で、まずは保険診療+一部美容皮膚科としてスタートすることを勧めてくださったのがFPサービスでした。...続きを読む


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