タイミングを意識したクリニックのホームページ制作
〜Googleが重視するEEATなどのポイントを解説〜
クリニックにおけるインターネット上の集患戦略の一つとして、ホームページが挙げられます。
厚生労働省が2020年に行った調査によると、ふだん医療機関にかかるときの情報入手先は、家族や友人からの口コミに次いで、医療機関が発信するインターネットの情報が2位となっており、ホームページが必要であるということがわかります。
とはいえ、何からすれば良いのか、どのような点を意識すれば良いのかわからないという先生もいらっしゃるでしょう。
ここでは、これから開業される先生に向けて、クリニックのホームページ制作を始めるうえで、意識すべきポイントを説明してまいります。
参考
時期と必要な情報を見極めることが大切
ホームページ制作において、誰がどの時期にどのような情報が欲しいのかを考えて制作を進めていくことが大切です。
多くの先生はおしゃれで見栄えの良いホームページを作るというところに意識がいきがちですが、どの時期に誰にホームページを見てもらいたいかという点を意識するとよいでしょう。
具体的には、下記の3軸が挙げられます。
- @検索エンジン
- A求職者
- B患者様・医療従事者
ホームページ制作に着手するのはいつ?
結論から申し上げますと、開業が決まった段階から着手することをおすすめします。
開業することを決心したとはいえ、まだ期間に余裕があり、早すぎないかと思う先生もいらっしゃるでしょう。
早い段階からホームページ制作に着手するメリットは、以下のような点があります。
早くからGoogleに認識してもらうことにつながる
ホームページを公開してもすぐにインターネット上で見ることができるというわけではありません。
実際に検索で見られるようになるには、検索エンジン(Google)にサイトを認知してもらう必要があります。
Googleでは、クローラーと呼ばれるソフトウェアが、世界中のウェブページを飛び回って膨大な情報を収集して、ページを検出しています。
そのなかで、検索結果に表示するために検索キーワードと関連性の高いページを見つけ、検索結果に表示するといった仕組みになっています。
世界中の膨大なウェブページを見ているため、ページが認識されるまで必然と時間がかかります。
また、SEO対策も同様で、キーワードを入れ込んだからといってすぐに反映されるというわけではなく、ページの質なども問われてきます。
早い段階から制作に着手し、時間をかけて内容を充実させていくことが大切です。
参考
- Google検索セントラル「Googleの検索エンジンの仕組み、検索結果と掲載順位について」
ホームページの拡充ができる
開業が近づくと、医療機器の選定や内装工事、求人などでお忙しくなり、ホームページまで手が回らないという先生をお見かけします。
比較的時間にゆとりのあるときから、ホームページを充実させていくことは、後に行われる求人や開業後の集患にもつながります。
ホームページの役割
クリニックの集患において、ホームページは重要であると考える先生は多くいらっしゃると思います。
ただ、集患だけではなく、求人においてもホームページは力を発揮します。
求人の時期が近づいてきたときは、応募してくださるスタッフの方を意識して、クリニックの特色や先生の想いなどを伝えることが大切です。
クリニックの方針にあったスタッフの採用につながるでしょう。
また、開院が迫ってきたら、受診する患者様に向けた内容を発信していき、集患としての役割を担う必要があります。
コンテンツをつくるときのポイント
では、ホームページを充実させるためにコンテンツを作成していく際、どのような点を意識するとよいのでしょうか。
ユーザー目線を意識する
Googleの検索エンジンは、ユーザーにメリットをもたらすことを主な目的として作成された、有用で信頼できる情報を上位に掲載するように設計されています。
クリニックのホームページでは、患者様が知りたいことは何かという点を意識してコンテンツを作成することが大切であるといえるでしょう。
EEATの観点も意識する
Googleの品質評価ガイドラインにあるEEATの観点も意識するとよいでしょう。
EEATとは、下記の頭文字をとったもので、ウェブサイトの評価基準の一つとなっています。
- Experience(経験)
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
また、人の健康や安全など、人の生活や人生にかかわる「Your Money or Your Life(YMYL)」と呼ばれるコンテンツは、特にEEATが優れたコンテンツを評価するとGoogleは明示しています。
クリニックが発信する情報は、この分野に該当するため、EEATの観点を意識してコンテンツを充実させていくことをおすすめいたします。
参考
- Google検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」
- Google検索セントラル「品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加」
最初から戦略をもってやることが大切
ここまで、ホームページ制作にあたって意識する点についてお伝えしてまいりました。
開業前から上記の点を意識することで、質の高いホームページを制作していくことができるでしょう。
また、開業までに質の高いホームページを作って終わりではなく、開業後も改善を重ね、質を高めていくことが大切です。
そのためには、Googleのガイドラインの改訂、コアアルゴリズムの更新など、さまざまな情報をキャッチアップする必要があります。
先生ご自身がこのような情報を一つひとつ集めるのが難しいときには、こうした情報を伝え、改善してくれる管理会社に制作や運用をお任せすると良いでしょう。