開業医の確定申告

開業医の確定申告

令和5年分(2023年分)の所得税の申告、納税の期間・期限は、
令和6年(2024年)2月16日(金)から3月15日(金)になります。

クリニックを開業されている先生は、勤務医のころと異なった個人事業主としての確定申告が必要になっているでしょう。

ここでは開業医の確定申告について、勤務医からの変更点や基本的な仕組み、また必要経費や所得控除からできる税金への対策を踏まえてご紹介いたします。

現在開業されている先生は今一度確定申告における経費活用や控除利用の確認、これから開業をされる先生は勤務医との違いを確認しておきましょう。

勤務医と開業医の確定申告の違い

まずはこれから開業される先生に向け、勤務医時代の確定申告と開業医になってからの確定申告では何が異なるのかをご説明いたします。

確定申告は年間に発生した所得を計算して税務署へ申告するものですが、この所得の区分が勤務医と開業医では以下のように異なります。

  • 勤務医:給与所得
  • 開業医:事業所得

開業医は個人事業主となり、その所得区分は「事業所得」となります。

また勤務医のころは源泉徴収があり基本的には確定申告の必要はありませんでした(※)が、開業医になるとご自分で確定申告しなくてはいけなくなります。

(※)給与所得が2,000万円以上の場合確定申告が必要になります。

納付計算上の注意点

事業所得の納付税額の計算方法はいくつかありますが、区分での注意が必要なのは他の医院でアルバイトなどをしている場合です。

他の病院のアルバイトで外来や手術等を行う先生は、その勤務で得た所得区分は「給与所得」となりますので気をつけましょう。

また事業所得のほかにも副収入がある場合はそれらも合算しての計上が必要です。

副収入には、不動産所得などがあります。

開業医の収入

開業医の事業収入は以下3つがあります。

保険診療収入

社会保険診療報酬と国民健康保険診療報酬による収入です。

自由診療収入

保険適用外の診療収入です。

健康診断から予防接種、そのほか多岐にわたりますが先生の診療内容によっては多い場合も、ほとんどない場合もあります。

雑収入

こちらは医療行為以外の収入になります。

診断書の作成、医療関連商品などはこちらに該当します。

科目やクリニックのコンセプトによってはある程度一定の収入がある場合もあるでしょう。

開業医の経費利用

開業医と勤務医の収支構造で異なる点として、経費の活用があります。

開業医は必要経費を実際にかかった経費ではなく、租税特別措置法の特例により概算経費での申告ができます。

概算経費の計算方法と例

例えば社会保険診療報酬が4,000万円、そしてそれに係る実額経費が2,000万円だったとしましょう。

保険診療報酬 概算経費計算式
2,500万円以下 診療報酬収入×72%(所得率28%)
2,500万円超〜3,000万円 診療報酬収入×70%(所得率30%)+控除額50万円
3,000万円超〜4,000万円 診療報酬収入×62%(所得率38%)+控除額290万円
4,000万円超〜5,000万円 診療報酬収入×57%(所得率43%)+控除額490万円

上記の概算経費の計算式を当てはめると、概算経費は4,000万×57%+490=2,770万円となります。

実額での経費計算よりも、770万円余分に経費で落とせるということです。

使える経費が増えるということは、その分課税所得が減るため税金対策に繋がります。

実額での経費計上を行う場合には以下の項目をそのまま収入から差し引いて計算します。

  • 売上原価(薬の仕入れ値、注射や湿布など)
  • 人件費
  • 設備・維持費(家賃やリース料、水道光熱費、減価償却費など)
  • その他の経費(学会費、研修費、医学書の代金、税理士への報酬など)

経費として計上できるものは多岐にわたりますので、ひとまず、購入・支払いの際の請求書や領収書は保存しておくようにしましょう。

利用できる所得控除はすべて利用しましょう

事業収入から上記のような必要経費を引いてもなお、黒字になっている場合にはさらに利用できる所得控除を使い、なるべく課税所得額を抑えるようにしましょう。

所得控除では

  • 社会保険料控除
  • 生命保険料控除
  • 扶養控除
  • 基礎控除
  • 医療費控除

などさまざまなものがあります。

生命保険料控除には「個人年金保険」などもあります。

個人年金保険料控除まだまだ利用率の低いもので、少しでも枠が余っている場合には利用を検討してもいいでしょう。

参考

税額控除

所得控除とは別に税額控除というものもあります。

これは事業収入から経費と所得控除を差し引いた課税対象所得からさらに差し引きができるものです。

税額控除には寄附金特別控除、住宅借入金等特別控除、配当控除などがあります。

青色申告特別控除

さらにほかの税金への対策として「青色申告」の届け出があげられます。

こちらは適用の要件を満たすことで最大65万円を課税所得から控除することができ、また配偶者など生計を一つにする方が医院に従事した際に「青色専従者給与」を必要経費算入できます。

青色申告特別控除はメリットがあるものの、利用するには開業後2か月以内に所轄の税務署に届け出を行う必要がありますので、期間には気を付けましょう。

医療法人化の検討

ここまで確定申告における項目や経費と控除の利用をお伝えしてきましたが、クリニックの経営が軌道に乗り多くの診療報酬を得るようになれば、経費と控除の利用だけでは大きな課税は避けられなくなってしまうでしょう。

経費については概算経費を使える範囲というのも決まっており、それを超えてしまうと実額ですべてしっかりと計上しなくてはいけません。

控除を駆使しても残高が大きければそれだけ課税所得も大きくなってしまいます。

そこで個人事業に比べ税率の低い医療法人化についても検討をしましょう。

医療法人化の目安はこちらのページで詳しく紹介しておりますが、医療法人に対する税率が低いだけでなく、さまざまなメリットがあります。

収入の種類や経費について知っておくことが大切です

医院開業されると個人事業主として、勤務医のころと異なりご自身で確定申告をしなくてはいけません。

あらかじめ収入の種類について知っておくことや、開業医だからこそ使える経費についてなどを抑えておくことが重要です。

既に開業されている先生方は、経費利用や控除の活用ができているか、またそれらを経た後の税金支払いなどみて、医療法人化検討をしてみてはいかがでしょうか。

無料診断や医療法人の活用については、無料相談をご利用ください

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