2020年4月以降の外来医師多数区域の開業について
2019年3月22日 第30回医師需給分科会
「医療従事者の需給に関する検討会」の「第30回医師需給分科会」により、外来医師多数区域の開業制限等も含む「第4次中間とりまとめ案」が了承されました。
医療従事者の需給に関する検討会 医師需給分科会 第4次中間取りまとめ(厚生労働省 医療従事者の需給に関する検討会 医師需給分科会(第30回)別添資料より)
簡略的な内容としては以下のようになります。
外来医師多数区域に新規開業する医師には、地域に必要な医療機能を求められます
近年は高齢者の救急搬送が多く、また訪問診療の件数増加などがあり、在宅医療、初期救急(夜間・休日の診療)、公衆衛生(学校医、産業医、予防接種)等、地域の医療として必要な機能を求めるとしています。
地域医療の方針への合意や、それに関する協議の場を設けられます
外来医師多数区域への開業届け出様式に、その地域の外来医療機能方針などの情報を提供し、地域で定める不足医療機能を担ってくれるように合意を求めるとしています。
また、その合意がいただけない場合には、協議の場を設けるともあります。
協議の場としては、地域医療構想調整会議を活用することも可能としますが、地区町村単位での協議が必要なものについては、別途ワーキンググループ等を設置することを可能とするとしています。
外来医師多数区域とは?
二次医療圏における地域のうち、厚生労働省が定めた「外来医師偏在指標」から上位 33.3%に該当される地域を「外来医師多数区域」とされます。
最終確定ではないですが、「第30回医師需給分科会」において外来医師偏在指標(精査中)が発表されています。
外来医師偏在指標(暫定)(厚生労働省 医療従事者の需給に関する検討会 医師需給分科会(第30回)別添資料より)
暫定指標をもとにすると、1都3県では以下地域が該当します。
- 東京23区(区東部地区の一部は除く)
- 千葉県千葉市
- 埼玉県さいたま市
- 神奈川県横浜市
- 神奈川県川崎市
今後も医師需給分科会の開催は予定されており、外来医師多数区域を定義づける外来医師偏在指標も暫定的なものです。
随時内容を確認しこちらにてご案内させていただきます。
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医師需給分科会の動向に伴う2020年4月以降の新規開業について、弊社開催の無料開業セミナーでもご説明いたします。
弊社としての見解
新規開業希望者に対し、在宅医療、初期救急(夜間・休日の診療)、公衆衛生(学校医、産業医、予防接種等)等の地域に必要とされる医療機能を担うよう求めるという内容は従来から示されているものです。
外来医師多数区域で開業しようとする医師には、保健所に提出する「開設届」に、このような負担に協力する旨の合意を求められるようですが、医療過疎地区と言われる地域では、休日夜間の当番医を内科系と外科系で負担して行っており、外来医師多数区域でも休日夜間診療所にて交替で診療を行っています。
在宅医療に協力するとしても、無理やり負担させることは開業規制となってしまい違憲判決が出される可能性を否定できません。
ギリギリのラインで、「合意欄への記載が無いなど、新規開業者が外来医療機能の方針に従わない場合には、臨時の協議の場への出席要請を行うこととする。」、「臨時の協議の場においては、構成員と新規開業者で協議する場を持ち、その協議結果を公表することとする。」などが記載されましたが、この「構成員が誰なのか」もいまだ明記されてはおりません。
厚生労働省は外来医師多数区域での開業を抑制したいと考えているものの、薬局開業規制の違憲判決を十分に配慮し、厚生労働省自ら開業抑制する意図は感じられません。
あくまで、都道府県知事に情報を提供し、保健所や医師会に開業抑制の実務を負担させようと考えているのかもしれません。保険医療機関認定の際提出する指定申請書で圧力をかけると行政裁量権の逸脱となりかねません。






