クリニックの内覧会とは?流れや注意点について解説
【更新日】2024/01/05
新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことで、内覧会を実施するクリニックが以前のように増えてきています。
内覧会の開催について、いくつかのポイントを抑えて、準備を進める必要があります。
ここでは、これから開業される先生に向けて、そもそもクリニックにおける内覧会とはどういったものかという点から目的や流れについて説明してまいります。
クリニックの内覧会とは?

内覧会は、開業前に地域の住民の方や関係者をクリニックにお招きし、院内を見学していただく、いわゆる見学会です。
先生は院長として全体を見つつ、内覧会にいらした方に一言ご挨拶をする、健康相談にのることが一般的な流れになります。
内覧会は必要か?
開業前にわざわざ内覧会を実施しなくても良いのではないかと考える先生もいらっしゃることでしょう。
もちろん、必ず実施しなければいけないものではありません。
ですが、内覧会には2つの効果が期待できます。
クリニックを知ってもらう
一つ目は、クリニックの存在を知ってもらうという点です。
患者様に来院していただくために、まずはクリニックを知っていただく必要があります。
ですが、開院時はクリニックの存在が地域住民の方々に周知されているとは言い難い状態です。
したがって、内覧会をきっかけに、クリニックの存在を知ってもらうことで、受診につなげる効果が期待できます。
受診のハードルを下げる
二つ目は、受診のハードルを下げることです。
医療機関は、患者様にとって気軽に受診できる場所ではありません。
初めて受診する際は悩みが解消するか、先生は怖い人ではないかなど、不安な気持ちでいっぱいです。
内覧会は、事前にクリニックの雰囲気を知ってもらうことで受診へのハードルを下げる効果が期待できます。
また、特に用件がなくても新しいクリニックの様子を見に行くことができるのが内覧会の特徴です。
見学にいらっしゃった方ご本人が患者様として来院されなかった場合も、この方の口コミがきっかけでお知り合いの方が来院されるケースも十分考えられます。
内覧会実施の注意点
一方、診療科目によっては、内覧会で必ずしも良い効果が得られるとは限らないので注意が必要です。
受診していることを周囲の人に知られたくない診療科の場合、クリニックに興味がある方でも内覧会にお越しいただくには抵抗感を感じる方もいらっしゃいます。
また、仮にお知り合い同士が内覧会で鉢合わせた場合、受診につながらないかもしれません。
このような診療科においては、クリニックのコンセプトと内覧会実施の目的を照らし合わせて実施を検討しましょう。
患者様の居心地が悪くならないか、患者様の気持ちになって、内覧会実施の有無を見極める必要があります。
内覧会開催の流れ
では、実際どのような流れで内覧会を実施するのかについて説明してまいります。
内覧会開催の日時決定
まずは、内覧会を開催する日時を決定しましょう。
内覧会の目的は、開業後にクリニックに受診してもらいやすくすることですので、多くの方がお越しいただきやすい日程、時間帯を設定する必要があります。
開催日
開業する1週間前の土日が望ましいでしょう。
内覧会にお越しいただきやすいという点はもちろんですが、実際に人を招き入れることで確認できる患者様とスタッフの動線や、お越しいただいた方からの質問事項などを内覧会を通じて確認することができます。
万全な状態で開業日を迎えるために、これらの改善を図る期間として1週間ほど設けられると良いでしょう。
時間帯

時間帯については10:00〜16:00頃に設定することが多くなっています。
内覧会当日までにある程度什器備品が揃っていないと、見学にきた方に良いイメージを持ってもらうことが難しくなってしまいます。
したがって、内覧会を行わない場合と比べて、納品日を早める必要があります。
内覧会の宣伝
日時が決まったら、内覧会の実施を宣伝しましょう。
非営利性の観点から保険医療機関は新聞折込やポスティングは行わない慣習がありますが、開業時には行うのが一般的です。
あわせて、ホームページやGoogleビジネスプロフィールを活用し、告知を行っていきましょう。
内覧会実施前の確認

内覧会当日にスムーズにご案内できるようスタッフを配置し、「誰が何を実施するか」を決め、準備を進めていきましょう。
具体的には、ビラ配りや受付、院内誘導、設備の紹介などの役割があります。
また、内覧会当日が雨予報であれば、状況に応じた対策が必要です。
水濡れや汚れ、転倒を防止するマットや、濡れた傘を入れられる袋を用意しておくなど、雨が降っていても安全に対応できるようにしておくと、よりスムーズに当日を迎えられるでしょう。
内覧会当日
内覧会開催前に、再度スタッフの役割を確認します。
また、内覧会で達成したい目的は何かについて共有し、スタッフの士気を高めることで、内覧会に来てくださる方にも良い印象を与えられるでしょう。
クリニックのコンセプトに合わせた検討を
ここまでクリニックの内覧会を実施する目的から当日までの流れについて説明してまいりました。
内覧会の実施にあたっても、クリニックのコンセプトを明確にすることは大切です。
「このようなコンセプトで開業したいけど不安だ」などのお悩みがございましたら、ぜひ一度弊社の無料相談をご利用ください。
その他不明な点や疑問がございましたら、コンサルタントがお答えさせていただきます。