医師の開業失敗事例

帝国データバンク2019年の調査では、クリニック(病院、歯科医院を除く)の倒産(負債1000万円以上、法的整理)は22件しかありません。

当直や地方病院やクリニックのバイトをしたり、銀行返済の条件を変更して(リスケジュールして、返済期間を長く伸ばし)、月々の返済を大幅に引き下げたりして何とか対面を保っている例も散見されます。

苦しい開業医に甘い言葉ですり寄り、資金提供し、大きな医療法人の傘下に組み込まれて事実上の勤務医に戻ってしまうパターンもあります。

なぜ、このような失敗に至るのでしょうか?

過大装備

借入金が2億円を超えるような開業は産科クリニック以外にありません。

普通のクリニックで借入金が2億円を超えるような開業は地方でも戸建てでも考えにくい話です。

親が担保を提供してくれたり、資金提供してくれたり、と特別な背景がある場合は、例外的にあるかもしれません。

 

例えば、小児科とか糖尿病内科の場合、レントゲンの購入は過大設備と言えると思います。

小児科で、放射線防護服を着ながら看護師とお母さんで小さなお子さんを押さえつけてレントゲン撮影してもしっかりした画像を撮るのは困難です。

糖尿病内科の場合、特定健診している余裕などなく5年後には物置になっていることになります。

しかも、放射線シールド工事やDICOM画像を保管して高精細モニターで画像診断をするシステムと合わせると800万円〜1千万円の費用が掛かるのです。

スタッフ問題

看護師や、理学療法士、臨床検査技師が必要な診療科もありますが、医療事務はどの科目でも必要になります。

患者さんからの評判を落とすような職員しか採用できないとか、採用さえできないというクリニックがあります。

給料を上げれば、採用できるだろうと思われるかもしれませんが、クリニックの経営体制によっては高い給与で採用しても職員が定着せず、四六時中職員募集を行う医師がいます。

職員の採用、育成の経営が問題だらけという状態で、患者さんからの評判も良くないという事例があります。

ネット戦略なし

患者さんに困っていないので、ホームページを持たないというクリニックがあります。

また、ホームページを持っても、ほとんど情報更新をせず、管理も行っていないというクリニックがあります。

コロナの影響で、患者さんの受診行動が大きく変わりました。

ネット戦略無しでは、そもそも開業時の職員採用さえもうまくいかなかったでしょう。

既に開業されていて盛業でも、今後10年もすれば新しく開業する医師にドンドン患者さんも取られロクな職員もいなくなるという状況になっていくでしょう。

運転資金不足

これは、過大装備とセットになっていることが多いのですが、銀行も融資できる限度があります(銀行は将来の予測を業種別に細かく判断する能力に欠けているので、過去のデータから融資限度を決めています)。

開業時の事業計画の信憑性を完全に判断できません。

そこで、事業計画の数字を入れると自動的に融資の総額について融資の可否判断ができるシステムをメガバンクは作りました。

地方銀行はまだまだ人の力に頼っていますが、過去の人間の経験則で融資限度額を判断しています。

その結果、運転資金を抑えて、建物や設備にお金を回して、資金ショートすることがあります。

開業してから計画が狂ったと言って融資してもらえるケースはほとんどありません。

コロナの影響

コロナのワクチン予防接種を後回しにしても、オリンピック開催に予算をつぎ込む国ですから、患者様もコロナの感染に中高年の方々は警戒され受診抑制が起こりました。

2020年4月に激減したものの、6月には数%の下落まで回復したことが厚生労働省のホームページに掲載されています。

しかし、2021年3月の時点では、郊外や地方に関しては、ほぼ元の水準に戻っているところが多いことが弊社クライアントの診療報酬から分かっています。

ただ、弊社クライアントの郊外、地方では、他院から患者さんの流入があることも確認されており、コロナにより患者さんが減ったクリニックがあることも経路分析で判明しています。

また、つぶれる間際だったクリニックが、患者さんの減少により無担保無保証人で金利ゼロの緊急融資を福祉医療機構と日本政策金融公庫受けて、ひと息付いているところもあると推定できます。

保証協会付き銀行融資も医療機関に積極的に行われました。

2020年には、倒産(負債1000万円以上、法的整理)が増えてもおかしくない過密開業となり、勝ち組と負け組の格差が拡大することが予想されていたのに、大量の融資で倒産を免れていたクリニックが多数あります。

返済が、遅くても3年後には始まりますので、それ以降、クリニックの倒産(負債1000万円以上、法的整理)が増加すると考えております。

根本的戦略無し、またはミス

開業場所が悪い?開業場所の良し悪しはスマートフォンの登場で劇的に変化しました。また、高齢化により、都市部でない場合、駐車場の確保が外来患者さんの増減に影響されるようになりました。

よほど、分かりにくく、不便な場所で開業しない限り、良いクリニックだと分かればスマートフォンか車のナビゲーションで、患者さんは来てくれるようになりました。

駅前の一等地や都市部の一等地がクリニックにとって患者さんの減少につながっている地域もあります。

車を利用される患者さんの増加とプライバシーの配慮、コロナの感染症対策の実施状況により、患者さんのクリニック選択が厳しくなっています。

患者さんの目線に立った開業戦略としっかりした事業計画、資金計画なしに開業すれば一生苦労できます。

弊社から見れば、驚くほどいい加減な開業計画はよく見かけます。

相談に来られる医師が持ち込む事業計画は、エビデンスが無いもの、外来患者数の伸び率に根拠か全く無いものなど驚くモノばかりです。

このレベルだと、ネット戦略も無ければ、職員教育、医療政策情報、患者さんアンケートなども無いので、苦しい経営になって当然です。

各科目別の失敗事例のご紹介

これまで弊社が耳にした科目別の失敗事例のご紹介もしております。それぞれの標榜科目特有の失敗例や、陥りがちなパターンなどご紹介しております。

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