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ドクターサポート通信

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ネットワーク上で誹謗中傷の的になった場合

携帯電話やスマートフォン、タブレットなどインターネットへのアクセスが多様化し、ブログやメール、Twitter、facebookなどSNSでの情報交流も盛んになっています。この様な現代の情報化社会を反映し、受診したいクリニックを選ぶ時に、インターネットでクリニックの情報を収集している人が増えてきています。
もし、クリニックから情報を発信しているHP以外の口コミサイトや匿名掲示板などを利用し、患者様が匿名でクリニックに対するクレームなどを書き込まれてしまった場合、クリニックに悪影響を及ぼす危険性があります。そのような事が起きた場合、どう対応するのが良いのでしょうか。

まず最初に行うべき事は、誹謗中傷されているサイトの画面をプリントアウトして、いつどの様な書き込みがあったか事実証拠を掴むことです。その上でウェブサイトを運営する管理者に、書き込まれた誹謗中傷の削除の依頼をすることです。ウェブサイトの管理者に依頼する手続き方法は、各サイトによって異なります。良心的なサイトであればすぐに削除してもらえますが、管理者が明確でないサイトも多いのが現状です。
なるべく早い段階で、インターネットトラブルに精通しているコンサルタントや弁護士に相談することが重要です。初期対応が早ければ短時間の面談で解決し、費用もそれ程かからないでしょう。

ここで注意したいことは、書き込みの内容が誹謗中傷に該当するかどうかです。例えば、「あのクリニックは医療ミスを起こした」など、明らかに事実無根である場合や、「ヤブ医者」・「悪徳医師」といった悪口など明らかに悪質であると認められる書き込みが行われていた場合、サイト管理者は削除依頼に応じると思われます。
しかし、「診察時に不快な思いをした」・「待ち時間が長かった」など個人的な感情によるものは、誹謗中傷と認められず、削除されない可能性があります。要は書き込まれている内容が誹謗中傷に該当するか否かがポイントになります。

誹謗中傷の書き込みによって患者様が激減したなど重大な被害を受けた場合の対処としては、インターネットトラブルに精通した弁護士に依頼し、書き込みを行った相手に対して損害賠償を請求する方法もあります。
この場合は相手が特定されていることが必要であり、匿名で書き込まれた場合には書き込み行った者を特定することが重要です。特定する方法としては、サイト管理者にネットワーク上のアドレス(IPアドレス)を開示してもらう必要があります。この場合は書き込みの削除よりも障壁が数段高くなり、特にインターネットカフェなどから誹謗中傷を書き込まれた場合には、個人の特定が難しくなるでしょう。

過去の判例によれば誹謗中傷に該当する書き込みが行われた場合、ウェブサイトの運営管理者はこれを削除する義務があるとしています。サイトの運営管理者が削除を怠った場合は、不法行為責任を問われるというのが、裁判所の基本的な考え方です。その為、口コミサイトや匿名掲示板に書き込まれた内容が誹謗中傷にあたると判断された場合、ウェブサイトの管理人に対し、書き込みの削除を依頼する事が出来ます。
ここで注意したいのは、自身のクリニックに対する誹謗中傷を書き込まれた口コミサイトや掲示板を見つけた際、自らそのサイトや掲示板に反論を書き込まない事です。例えその主張が正しいとしても、誹謗中傷を被った当事者がサイトに参入することで、挑発して反論をあおる野次馬や書き込みが増えて、さらに情報が広がってしまう恐れがあります。

クリニックがとる対処方法としては、誹謗中傷など悪質な書き込みには反論をせず、初期の段階でインターネットトラブルに精通したコンサルタントや弁護士に相談することをおすすめします。

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