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ドクターサポート通信

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患者様目線によるサービスの向上

医療費抑制政策が行われ、医療崩壊が叫ばれている昨今、患者数の減少に悩む医院がある一方、患者の心を引きつけて「ファン」化させ、リピーターを増やすことで安定した経営を行っている医院もあります。その差が生まれる理由はどこにあるでしょうか。

今回は日経BP社による患者満足度のアンケート調査結果を参考に、患者様の心をひきつける要因分析とリピーターにつなげる対策について考えたいと思います。

このアンケートは「医師の対応」、「スタッフの対応」、「環境・設備」の3つの視点から、患者満足度に与える影響を分析し公表しています。

まず「どの様な医師ならまた診てもらいたいと感じますか?」という問いに対して、「説明が丁寧で分かり易い」、「患者の話に真剣に耳を傾けてくれる」、「医療知識が豊富で診断技術が高い」というポイントが上位に挙げられています。

「スタッフの対応」についても「プロ意識を持って患者の要望にどれだけ臨機応変に対応できるか」という点が、満足度を大きく左右しているという結果が出ていました。

こうしたコミュニケーションは普段より心がけていきたい項目です。

例えば患者様に診療の説明を行う場合では、患者様と医療従事者では医療に対する基礎知識に差がありますので、なるべく言葉を簡単に、また略さずに話しをすることで丁寧さを感じてもらえるようになるでしょう。

よく質問がある項目をまとめておき、院内やHPに掲載しておくと、時間をかけることなく患者様の疑問を解消することができます。

「環境(アメニティー)・設備(ハード面)」の充実度も、満足度を左右する重要な要素となります。

特に鍵となるのは、「待ち時間対策や待合時の環境(アメニティー)」です。

例えば「待ち時間対策」の一つとして知られている「予約制」の導入により、「待ち時間が短くなった」、「病気をうつされるかもという不安が軽減した」という声が多数寄せられているようです。

しかし、導入に伴い費用が発生することや、スタッフの手間が増えてしまうことに加え、「予約制」を導入しても、丁寧な診療をすればするほど予定時間通りに診療が進まないケースも多くなるなど、問題が出てくることもあります。

ここでのポイントは時間の短縮だけではなく、現在の状況が分からない点にあります。 「待つ」ことに対して患者様の中には、「受付から診察までにどの位待つのか」「順番がどれ位進んでいるのか」「あと何分待つのか」といった、予定のわからない拘束時間が原因となっている場合も少なくありません。

待ち時間を利用して検査を行ったり、お待ち頂く環境で余計なストレスを感じさせないよう、空調や雑誌類の充実なども効果があるでしょう。

予約システムを導入している場合は、診察の進捗状況をリアルタイムで表示するなど、情報の伝達方法を工夫することも大切です。

対応と待ち時間の両方への対策として、医療・健康情報番組あるいは医院オリジナル番組を放映するものもあります。

昨今では、テレビでも医療・健康情報番組が数多く放映され、健康に対する意識は高まってきています。 待合時間を医療や健康についての「学習の場」にするという発想も環境(アメニティー)を向上させ「患者様の心を引きつける」一つの手段となりえます。

難しく考える必要はありません。
どこかで自分が待たされている状況になった時、良かったサービスを取り入れ、不満を感じた所を自分のクリニックに生かしていけばよいのです。

そうした創意工夫が、患者様に対し医院の医療機能や特徴、診療に対する医師の思いや理念・方針をアピールすることになり、かかりつけ医としての「信頼」を得ることにも繋がっていくでしょう。

患者様目線で医師のサービスを捉えなおし、患者様を「ファン」化させることで、本当の意味での良い経営に結びついていくのです。

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